2017年08月09日

僕はどこへ行った(作詞・作曲:不明)



これは、とても「未発表曲らしい」曲ですね。

作詞、作曲が誰なのかはわかりませんでした。詳しい方いれば教えてください!

ブルーハーツが歌わない詩の内容。
より、その陰の部分を投影している曲。

窓を開けように表現される、まだ出口が見えずにもがいている
ような、そんな時期の想いが反映されている。

歌詞の解説前ですが

「雷雨決行」の

真夜中何度も何回も
暗闇の中を手探りで
ドアノブを求めつまづいた
とにかく出口が欲しかった

の部分、これを歌っているのは、この当時のことでは?
そんな想像もされた。

冷静になって、今、当時を思い起こすと、
そんな気分だったなあ、なんて気持ちで作られたのかもしれない。

もしくは、何かのモデルがあるのではないか。
主人公は、死んでしまう前提なのか?そういう設定がありそうだと
も思わされる。

出だし

僕はどこへ行った
生きていることは確かだけれど
どこへ行ったらいいのかわからないまま
歩いて僕はどこへ行った


青い空に泣いた
何も知らないと笑われたいから
何を信じていいのかわからないまま
はげしく青い空に泣いた


これは、人生の岐路に立たされているような、若者の心情。
青い空、が出てくるのは、今の気分とのギャップの対比。

暗い気分に、容赦なく明るいイメージの青い澄んだ空。

泣いているのは、きっとそこに過去の明るいイメージを浮かべたから。

何も知らないと、笑われたい、というのが、自虐的のようで
ポジティブな言葉と思う。

本当は、今知っている事実だけの世界じゃないんだよ、と
希望を持とうとしている心情の表れではないだろうか。


君を胸に抱いた
うなずくだけで涙が出そうだ
僕が死んでも残る
ただひとつの確かなもの
君を胸に抱いた


恋をしていて、その中で、「余命宣告」をされたのか?
そう思わざるをえない、死んでも残るという、壮大な視点からの情景描写。

もしかしたら、そこまでのことはないにせよ、相当に落ち込み、気分が沈んだ時に
書かれた、嫌悪に近い心情を発露してできた曲に違いない。

この時代に溢れていた、「フォークソング」のような印象を受けた。
おそらく、ヒロトが歌わずに、フォークシンガーが歌えば、
そのままフォークソングになるだろう。

でも、もともと、メロディはフォークに違いのがブルーハーツなので、
それが色濃く出ている曲とも言える。

ヒロトはハイロウズ時代に、悲しみとかの感情をエンターテインメントに持ち込みたくない、って
発言していて、それはつまり歌にそういうのを持って行きたくなかったんだと思う。
だから、未発表になったんだろう。


posted by 荒井コウスケ at 23:00 | Comment(0) | 未発表曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月28日

伝染病(作詞・作曲:甲本ヒロト)



この曲は、「少年の詩」に表現されるような、
青年期の、枠にはめてこようとする社会に対する反抗のようにも聞こえる。

それらへの、皮肉を伝染病として、当時の彼らの
毒々しさを持って表現した。

つまりは、少年から大人へ
一歩踏み出そうというときに、染み付いた常識やルールを守って
行きなさいという、金太郎飴人間製造型の義務教育に
釘を刺した。まるで、ここで染み付いた学校教育は、伝染病のようだ、と。

前回解説の「涙の男」の中にも
「僕を止められるか 常識という 弱い力で」

という表現があるが、ここにも密接にリンクしていると思われる。


卒業証書、という表現は、その病気にかかった証明になるんだよ、
という高度な皮肉なんじゃないか、そんな風に感じた。


ちなみに、「感染症」と「伝染病」って何が違うんだろう?と
疑問に思ったので、調べてみました⬇︎

微生物が体内に侵入し、体内で増えてからだの中に居つづけることを「感染」と言います。そして、下痢や発熱などの症状が現れてくると「感染症」にかかったと言います。感染症のうち、ヒトからヒトへ、あるいは動物からヒトへうつり広がるものを「伝染病」と言います。ですから食中毒やMRSA※2)などはヒトからヒトにうつることはないので、感染症ですが、伝染病とは言いません。これに対してインフルエンザやSARSなどはヒトからヒトにうつるので、伝染病であると言えます。(エーザイ株式会社HPより)


出だしは

Oh Yeah まぼろしが 世界をつつむ
Oh Yeah 本当に 恐ろしい
Oh Yeahしゃべれない 子供がふえる
Oh Yeah しゃべれない 言葉しか



言葉しか、しゃべれない、というのは、
心がこもっていない、ただ単純に情報伝達の意味での言葉しかしゃべれない、
マニュアルを言うだけのロボット人間への批判じゃないか。

こういうことを続けていくと、子供達が機械化されていき、個性の埋没につながるよ、と。

なんとなく、この部分でセカンドアルバム・young and prettyに収録されている曲「スクラップ」
を思い出した。

未来の夢を 書いた作文
子供の頃に 書いた作文
そんな言葉を いつまでも
バカにされても 忘れないで



こちらはマーシー作なので、
このころの純粋な、青年期特有の心情を歌った彼らはどこかで作る曲も似てきていたのだろう。


原因不明 伝染病
原因不明 伝染病
卒業証書の裏側に 病原菌がついていた
予防注射もワクチンも みつかっちゃいない


ちなみに、これを聞いたときに真っ先に思い出したのは
のちのハイロウズ「つき指」という曲だ。


「デング熱」と「マラリア」を歌詞に使い、この十数年後に
例えではなく本当の伝染病を用いた歌を作ることになるんだなー、
と一人で勝手に興奮した(笑)


それと、彼らが漢字3文字のタイトルの曲、がどれくらい他にあるのかを調べてみました⬇︎

ブルーハーツ
「脳天気」

ハイロウズ
「岡本君」

クロマニヨンズ
「流線型」
「伝書鳩」
「光線銃」


特に共通点は漢字3文字という以外ありません(笑)

posted by 荒井コウスケ at 23:00 | Comment(1) | 未発表曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月10日

涙の男(作詞・作曲 甲本ヒロト)




87年に一度だけ演奏された曲。

どんな背景があったのかは様々な憶測があるが、
もしかして、「僕の右手」のモデルになっている
MASAMIの死を歌にした、もう一つの歌なのか?
そんな想像もされた。

タイトルに「〜の男」とつけているが、
もし今ヒロトが同じような曲を作るとしたら「〜マン」にしてるだろうな、
というヒロトのタイトルのつけ方にも違いを感じた。

「お前の宇宙に入れてくれ」でも取り上げられていた
「人の気持ち」。わかるわけなんてない。(これはマーシー作)
そういう風に何度も歌にする当時のヒロト、そして彼らには
何か相手の気持ちがわからない場面に対する葛藤があったのかもしれない。

故に、その悩みがヒロトの観察眼や感性を研ぎ澄まさせ、ブルーハーツのような名作がたくさん
生まれたのかもしれない。

出だし

誰か言葉にして 誰か言葉にして
うまく言えない うまく言えない

説明できますか 説明できますか
苦しいわけを さみしいわけを



自分の今の寂しさなんかを、説明できない自分のもやもやを
そのままストレートに歌詞にした。

ヒロトは、いろんなことを説明したかったのかもしれない。

こういう、原点のような曲に立ち返ると、ブルーハーツのみならず
それ以降のクロマニヨンズの作品への影響していることがわかる。

説明したかったからこそ、言葉の表現力がどんどんついて
そして、簡潔に本質をつく歌詞がパワーを持つようになったんだろう。


涙 涙 涙の男
優しい人に 僕は
なれそうもない


ヒロトの「やさしい」という言葉は、
「人にやさしく」をいつも想像させる。

その言葉通り、人に優しくあろうとして、でもそれが何なのかわからなくて、
考えて考えて、やさしいの定義がヒロトの中で極端に高度化されていった。

優しさだけじゃ 人は愛せないから
ああ なぐさめて あげられない(人にやさしく)


その結果、ヒロトの考える「やさしい」には到底辿り着けない、
そんな風に思ったのかもしれない。



誰かが叫んでる どこかで叫んでる
ここから先は 来てはいけない

僕を止められるか 僕を止められるか
常識という弱い力で



なぜ来てはいけない、と表現しているのか
と考えてみた。

きっと、それは常識の中で行動しろよ、って世間が
自分の個性を止めようとしてくる、そういう空気感に
反発したい気持ちの表れだろう。

「おかしいって言われたら、
それが自分なんだって誇りに思ってよ。
もっとやってやれ」

ただし、ヒロトの中で、「怒り」という負の感情は歌には載せないと、以下の通りに方tぅている


怒りは詩に乗せないな。怒りが歌になっているとしたら僕は歌いたくないし。



涙 涙 涙の男
自分のためだけにしか
生きられないよ

人の心が わかってたまるか
お前の気持ちが わかってたまるか
人の心が わかってたまるか
お前の気持ちが わかってたまるか!



こういう歌詞、TRAIN-TRAINにもつながっていくんじゃないか、
そこまで考えてしまった。まあ、そっちはマーシーだけど。

「聖者になんてなれないよ
だけど生きてる方がいい
だから僕は歌うんだよ 精一杯でかい声で」(TRAIN-TRAIN)



そのあとの、2006年のファッション雑誌のインタビューでも、
心境を語っている。人からどう見られるか?に悩んだり、
自分だけのために生きていくことへの罪悪感のようなものを、人以上に感じる性格だったのだろう。

(ブルーハーツ時代について)
甲本「怖くなって外にも出られなくなって。昼間から酒飲んじゃったりして」
 −それはアルコホリックだったってこと?
甲本「違うって言ってたけど、抜けたことなかったし。僕は聖人-セイントになろうとしていた。"誰もお前のことなんか見てねえよ"って思えるようになってからすごく楽になった。スーパーの試食コーナーで普通にひょいひょい取れるようになったし(笑)」



それから、また音楽とは別になってくるのだが、
最近読んだ堀江貴文さんのゼロとい本の中に、全く同じ言葉が書いてあって、
とても印象的だったので、抜粋。

「お前には人の気持ちってもんがわからんのかっ!?」
 顔を真っ赤にして怒る先輩に、僕は叫んだ。
「人の気持ちなんて、わかるわけがないでしょ!!」
 絶句した先輩の顔は、いまでも忘れられない。そう、人の気持ちなんて、究極的にはわからないものなのだ。僕のことをどう思っているのか、信頼してくれているのかバカにしているのか、本当のところは絶対にわからない。
 そしてわからないからこそ、僕は信じる。
 仲間を信じるからこそ、僕は全力で働くことができる。(ゼロ/堀江貴文著)



ちなみに、堀江さんはこのブログをリツイートしてくれています(笑)

ヒロトの繊細な感性を感じることができる一曲でした。
posted by 荒井コウスケ at 23:00 | Comment(0) | 未発表曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする