2015年11月02日

パンクロック(作詞・作曲:甲本ヒロト)


smile.jpg

僕がブルーハーツを好きなのは、
そこに「人間」とか「心」を感じるからだ。


それがもろに体現された、大好きな一曲。


シンプルすぎるほどシンプルなんだけど、
ワードチョイスは天才的すぎる。


シンプルに表現することの難しさを芸術家がいうけれど
その境地に近い。

説明しまくる歌はたくさんあるけど、そのどんな説明よりも

「パンクロックが好きだ」と気持ちを伝えきるには


この曲のこの言葉だろう。


出だし


吐き気がするだろ

みんな嫌いだろ


僕は、この出だしに最高に共感した時代があった。(今でも、そんなときはある。)


全員大嫌いだ、となんか自分と他人との違和感に吐き気がして
現実を受け入れられないことがあった。

それは衝動的で一瞬のことかもしれないけど、そんな時同じ気持になった人が
いたんだ、という嬉しさと優しさを感じた。

本当に飾ってなくていいなあと。


飾り始めたまわりに、飾ることに気持ち悪さを覚えていた自分が吐露した気持ちが

「吐き気がするだろ みんな嫌いだろ」だったと思う。



まじめに考えた
真面目に考えた


まじめに考えたって二回いってるだけなのに
これだけでその青年の心情を表現しきったものもないだろう。

青年は、まじめだ。ブルーハーツの、青年は。


すっごいふざけてても、心の奥底では真面目だったりする人なんじゃないかな、
ブルーハーツを好きな人、ブルーハーツは。


僕パンクロックが好きだ

中途半端な気持ちじゃなくて

本当に心から好きなんだ

僕パンクロックが好きだ



これだけ胸をはって好きだっていえるのは、確信なんだろうな。

だってヒロトはマンフレッド・マンのロックを小学生の時にきいたら、
なぜか涙がでてきたって言ってたし。

もうそれが衝撃的すぎたんだろうな。これで生きていこう、って思ったらしいし。


やりたい、とかそんな次元じゃなくもうこれしかやりたくない、
これ以外はどうしようもなく興味がわかない。

ナッシング・トゥ・ルーズ

これを感じる時の偉大さはすごい、と言っていたから

彼女も親も友達も全てがなくなってもいいくらいの勢いだと。



このサビのボーカルが好き。めちゃめちゃ心こもってる。


弾丸で耳にぶちこんでくるような、熱量で歌ってる感じ、

ブルーハーツファンの10FEETだったか、その人達も言っていた。

これだけ熱量ですべてをカバーできるバンドはいない、と。





友達ができた 話し合えるやつ

何から話そう 僕の好きなもの



友達ができたときの、あのワクワク感ね、
あれ本当に好きなんだな。

その時の気持をパンクロックとからめてるんだな。


学校にいくのが少しは楽しみになるような、友達って偉大。

自分の場合はパンクロックで仲良くなったんじゃないけど、
似たような気持ちだっただろう。

その時は僕はドラゴンクエストというゲームだったり、
ポケモンだったり、とにかくこの時のヒロトほどかはわからないけど
ゲームが好きで

そのゲームを通じて、ゲームの話をすることで友達ってできるんだ、って
ことに気づいてそれでゲームにはまった。

最終的には友達が欲しかっただけなんだと思う。

ゲームをやらなければ友達をつくれなかったから。


ヒロトの場合はマーシーなのかな、この話し合えるやつって。

未だに続いているし、すごい嬉しかったんだろうな。


そんな友情も感じれる、ヒロトのパンクロックへの愛とそして
それによって充実した生活を賛美するような一曲。
posted by 荒井コウスケ at 21:30 | Comment(6) | THE BLUE HEARTS(1st Album) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月28日

ダンス・ナンバー(作詞・作曲:真島昌利)



ブルーハーツ史上もっとも短い曲。(1:27)

ちなみに、ハイロウズ、クロマニヨンズの全曲をいれると、2番目に短い曲となる。
※1番短い曲はクロマニヨンズのくじらなわ(1:25)


駆け抜けるように曲が終わる。それはまるでタイトルにもあるようにダンスナンバー。

マーシー作曲で、マーシーがソロで歌っている音源を持っているが、めちゃめちゃゆっくり歌われている。

たしか4分ぐらいの曲になっていた。

と思ったら、YouTubeにアップされていた


この曲は、マーシーでもいいんだけど、やっぱりヒロトのボーカルで冴える曲。
あのぶつかってくるようなヒロトの、初期のボーカルがものすごい勢いで心に入ってくる。

青少年期の僕は、この曲にたくさん勇気づけられた。
キレイな歌詞ではないんだけど、勇気の出る歌詞。

このスタイルがパンクなのか知らないけれどとにかく元気づけられる、
別にいいんだ、って気持ちになれる。



出だし


ダンスナンバーで踊り続けよう
くだらないことはたくさんあるけど
誰かが決めた ステップなんて 関係ないんだ でたらめでいいよ


ダンスになぞらえて、誰かの道を歩んだり、マニュアル通りなんかしなくていいよ、
と聴こえる。
自分の生き方でいいんだよ、と言ってくれている。

ステップなんかいらない、でたらめでいこう、その言葉は、
でたらめじゃなダメなんだと固定観念に縛られている生き方をしていた当時の僕、
そしてこれから聴く人に勇気を与えるだろう。

また、これをきいて思うのが、ヒロトのライブ中のパフォーマンス。
ダンスともいえるだろうが、首を左右上下に振って目ん玉飛び出そうなくらい
音楽に陶酔しているあの踊り。

あれこそまさに「誰かが決めた ステップなんて 関係ないんだ デタラメでいいよ」を体現している。


サビ


かっこ悪くたっていいよ そんなこと問題じゃない
君のこと 笑うやつは トーフにぶつかって死んじまえ



この前半の言葉に何度勇気づけられたことか。
かっこわるくちゃいけない、と思っていた自分に、選択肢を与えてくれた。

カッコ悪いことなんて、そんな問題じゃないんだ、と。


トーフにぶつかって死んじまえ、というのは
落語の「豆腐の角に頭をぶつけて死ね」という有名なセリフから由来しているだろう。
(Wikipediaより引用:
古典落語の演目『穴どろ』に登場する罵倒の台詞に由来する。
角の尖った四角い物とは言え、柔らかな豆腐の角に頭を打ち付けても死ぬようなことは不可能であるのに、
真に受けて本当に豆腐に頭をぶつけて死のうとする、
それほどに愚かな者だと嘲る言葉である。類似表現として「うどんで首吊って死ね」「自分の耳齧って死ね」が存在する。)

ちなみに、最近トーフの角に頭をぶつけて死ぬのは可能になったという研究報告もあるようだ(笑)

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1412/24/news158.html



人の目ばっかり いつでも気にして
口先ばっかり 何にもしないで
そんなのちっとも おもしろくないよ
そんなのとっても 退屈なだけさ


当時の僕に喝を入れるような言葉で、これにも勇気をもらった。
他人の視線にばかり左右され、やりたいことができない、
そんなのは何も面白く無いんだ、とヒロトがあのぐちゃぐちゃダンスを
しながら同時に言葉でも言ってくれている気がした。




時間はまるでジェットコースター 
流星みたいに 燃え尽きてしまう
明日世界の 終わりが来ても
ダンスナンバーで 踊り続けよう



時間はまるで〜のところは、ブルーハーツ流解釈をすれば、
やりたいことを今のうちにやっとかないと、すぐに時間はすぎていくよ、
という風に言われている気がした。

明日世界の終わりがきても、ってところに今までの「関係ないんだ」という
のが響いてくる。世界が終わろうが関係無い、自分のダンスをしよう、という
明確な意志を感じる。


最後に、この曲の冒頭の「ダンスナンバーで踊り続けよう」がまたでてくる。
マーシーのことなので、意図的に最初と最後にもってきている気がする。

この曲を知らない人でもすぐに盛り上がることができる、
爽快なナンバー。
posted by 荒井コウスケ at 10:46 | Comment(5) | THE BLUE HEARTS(1st Album) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月05日

君のため(作詞・作曲:真島昌利)



ファーストアルバム唯一のバラード。

夢であえたらというダウンタウンの番組のエンディングで、まっちゃんが泣きながらこの歌を歌っていたのが印象的。(リアルタイムではなくYOUTUBEで確認しました。今も探せばどこかに落ちていると思います。)

ロンブーの淳もこの曲をジュアルケービーでカバーしていた。


ちなみに、最初は情熱の薔薇をカバーする予定だったらしいが、敦がどうしてもこの曲をやりたい、と思ってしまったがために

直前で変更した模様。

ロンブー淳はマーシーから「岬」という楽曲提供も受けているし、ブルーハーツを相当Respectしてそうな気がする。





発言とか生き方にそれを感じます。


ヒロトのボーカルが泥臭く、よくあるラブソングのように綺麗じゃないけど心がこもっている一曲。


マーシーってこういう、少し今となっては年代を感じさせるような雰囲気の
80年代っぽいド直球なラブソングを書くことがあったなぁ。
今は書かなくなりましたが。



もう泣かないで 月がとても 綺麗

こんな素敵な夜なのに 涙なんていらない


もう抱きしめて 二度と離しはしない
たとえ地球が砕けても 金がなくても




地球が砕けても、っていう表現どこかできいたなぁとおもったら
その20年後のクロマニヨンズのファースト・アルバム、「夢のロッケンロールドリーム」だった。しかもそっちはヒロトの作曲。


地球が砕け散ったあと 浮かぶ



あまり相関性は見いだせないけど、20年後に同じことを違う形で歌っているのがなんだか感慨深い。

また、金がなくても、ってあたりが当時のフレーズっぽい。今ってこういう表現使わなくなってきた気がする。




そしてここの「二度と離しはしない」という部分は、ファースト・アルバムだと続く名曲・「リンダリンダ」の中の「愛じゃなくても恋じゃなくても君を離しはしない」の部分と一致。


最初はパンクスタイル丸出しで始まるファーストを最後に愛の言葉でしめる曲順になっているところに、
ブルーハーツのセンスとバリエーションを感じる。




すがりつく 腕がほしいなら 僕のこの腕で そうしてほしい
ずっと BABY BABY


この辺りとか、すごい80年代っぽい。


BABYという単語をマーシーはよく使ってる。
マーシーの中で音をつけやすいんじゃないかと推測する。



セリフ

好きです 誰よりも何よりも 大好きです ごめんなさい 神様よりも好きです


という一節が秀逸。神様にそんなこと言っちゃうん?っていう。


なかなかセリフ付きの曲を歌わない彼らの中で、
この愛のことばを伝えたのはこの一曲のみ。


ゆっくりヘッドフォンとかで、ヒロトの青臭いけど暖かいあのボーカルをかみしめながら聴きたい一曲です。

寒い冬の時期や、綺麗な月の下、その状況にぴったりです。


posted by 荒井コウスケ at 07:00 | Comment(8) | THE BLUE HEARTS(1st Album) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする